安倍政権いいなり・大企業優遇の県政を切りかえ
子どもも、若者も、お年寄りも、
誰もが平和で安心して暮らせる三重県へ
県民本位のやさしい三重県政をつくる会2019年知事選挙基本政策
(1)三重県知事選挙の意義を考えよう
2019年の知事選挙は、三重県民の暮らしと権利を守るために、安倍政治いいなり・大企業優遇の県政の切りかえをもとめて、私たちの代表である鈴木かなこ氏を立ててたたかいます。
三重県政は、シャープへの90億円の補助金や、伊勢志摩サミットや三重用水などの大型公共事業に多額の税金を使い、一方で高すぎる国保料や後期高齢者医療保険料の引き上げ、市町の介護保険料の引き上げなど、県民への負担を増やしてきました。
その結果、一人あたり民生費は全国37位(県・市町合計)、社会福祉費30位、老人福祉費41位、一般病床数38位、医師数36位、看護師数38位など、のきなみ低い水準となっています。
全国水準で、福祉・医療が、のきなみ低い三重県
●福祉を支える財政は…
◇民生費(人口1人当たリ、県・市町村財政合計)37位
◇社会福祉費(人口1人当たリ、同)………………30位
◇老人福祉費(人口1人当たり、同)………………41位
◇児童福祉費(人口1人当たリ、同)………………35位
●医療・看護体制は… ◇一般病院数(人口10万人当たり)………38位
◇歯科診療所数(人口10万人当たり)……32位
◇一般病床数(人口10万人当たり)………40位
◇療養病床数(人口10万人当たり)………30位
◇医師数(人口10万人当たり)……………36位
◇歯科医師数(人口10万人当たリ)………35位
◇看護師・准看護師数(100床当たり)……38位
◇保健師数(人口10万人当たリ)…………38位
●施設・職員体制は…
◇児童館・児童遊園数(人口10万人当たリ)………36位
◇老人ホーム定員数(65歳以上人口千人当たリ)…24位
◇障がい者支援施設等定員数(人口10万人当たり)43位
◇児童養護施設定員数(人口10万人当たリ)………33位
(総務省「統計でみる都道府県のすがた2017」より)
今回の知事選挙は、こうした県民生活切り捨て、安倍政治いいなりの県政から、憲法を生かした県民にやさしい県政へ切りかえる大事な選挙です。
将来不安をかかえた青年層や子育て世代と、年々負担増を強いられ生活を削られ続けてきた高齢者、県民が、社会保障と福祉の回復を求め、働きやすく暮らしやすい三重県を取り戻す共同の大仕事です。
30年前に作られた消費税は、福祉のためと偽って大企業の減税につかわれ、社会保障や福祉は逆に削られてきました。さらに10%への引き上げが実施されると、ますます県民のくらしを圧迫することになり、引き上げは許せません。
県知事は、県民の暮らし、生業、教育、福祉などの責任者です。安倍政治いいなりの知事では、県民を守る事は出来ません。憲法を生かし私たちの利益と意見を代表できる人を選ぶことを、広く県民の皆様に訴えます。
(2)3つのチェンジで安心・安全の三重県政に
1、安倍政権の戦争法容認の県政から、平和憲法守る県政へチェンジ
鈴木英敬知事は、核兵器廃絶ヒバクシャアピール署名を拒否、安保法制で戦争に加担する自衛隊の募集に教育委員会の名前を載せて協力、終戦記念日に子どもたちの靖国神社参拝を認めるなど、安倍政権の戦争法容認の姿勢が目立ちます。
戦後日本の発展を保障し、日本が戦後、戦争に直接加担することなく、世界でも高い評価を受けている憲法9条や基本的人権の条項を守り、平和で豊かなくらしを守る県政へと切りかえます。
2、くらしに冷たい県政から、県民にやさしい県政にチェンジ
三重県の財政力は、全国15位なのに、福祉医療費の窓口無料化では最後まで実施を遅らせ、就学前までの子ども扶養手当の範囲に限定、国民健康保険では、広域化にあたって社会保障の位置づけが抜け、全県での保険料統一、法定外繰り入れの禁止などで、大都市よりも高い保険料を押しつけています。(津市・201,760円、名古屋市・114,392円、世帯所得100万円40歳代夫婦+未成年の子ども2人世帯の保険料)
中小企業向け・農林漁業向け予算も大きく減らされ、後継者不足も深刻です。
子ども・子育て、若者世代の支援を抜本的に強化し、医療・介護・社会保障を充実し、労働者・中小企業・農林水産業に従事する県民が安心して暮らせる県政、社会保障の充実した県政へと切りかえます。
3、政府・大企業に顔をむけた予算から、県民のいのちと暮らしによりそう三重県政へチェンジ
伊勢志摩サミットでは、予算を大盤ぶるまいしながら、暮らしへの予算を削減。道路交差点の白線予算は1/3に減らされ、子どもたちの通学路などの交通事故の危険に不安が広がりました。リニア、川上ダム、高速道路など大型公共事業には熱心で、破たんしたシャープなどへの補助金も継続するなど、政府・大企業よりの財政政策はひどすぎます。
私たちの納めた税金が、県民のために使われる財政規律を守った再建で、私たちの暮らしを豊かで安全にする予算へと切りかえます。
(3)予算の使いみちをか変え、県民のいのちと暮らしによりそう基本政策
三重県の財政力は全国15位、7,000億円の財政規模があります。県政の役割は、県民生活の福祉向上です。大企業への補助金や、大型公共事業の見直しなどをすすめれば、3%(210億円)程度の財源をつくることができます。県民の暮らしを守る財源は充分にあります。
ないのはお金ではなく、県民のいのちと暮らしを守る福祉の心がないのです。
私たちは、つぎのように、予算の使いみちを抜本的にか変えて、県民の安心・暮らしを守る基本政策を実現します。
ただちにできる予算の見直し
・川上ダムの建設中止、不要・不急の大型公共事業を見直します。 ・企業会計・入札制度を見直します。 ・大企業・富裕層優遇の見直し、適切な課税を実施します。 ・採算性がなく環境破壊のリニア新幹線の建設に反対します。 ・財政調整基金は、県民の暮らし優先で使用します。 ・知事の退職金(4年間で4000万円)を廃止し、給与も1/2に戻します。 |
1、 平和第一・安心の三重県政をすすめます
・「ヒバクシャ国際署名」に知事として署名し、核兵器禁止条約を日本国政府が批准するよう政府に働きかけます。
・「誰の子どもも殺させない」ために安保法制を廃止し、自衛隊員の海外派兵をしないよう、政府に働きかけます。安保法制のもとで自衛隊員募集への協力を中止します。
・自衛隊での職場体験を中止します。
・オスプレイの三重県での日米共同訓練に反対し、政府に対して中止を求めます。訓練が強行された場合は、県独自の監視を実施します。
・紛争の解決に武力は使わない。武力によらない平和は、国連など世界がめざす未来です。民間団体など平和憲法を守る取り組みを後援するなど積極的に支援します。
・学校教育の場で、被爆者や戦争経験者の体験を学ぶ時間を設け、現憲法の平和・人権の学習を充実させます。
2、 若者が未来に希望を持ち、安心して子育てできる三重県を実現します
【若者の未来を守る】
・大学の学費負担軽減のため給付型の奨学金制度を創設します。
・若者が未来に希望を持てるよう、「正社員が当たり前」の社会にむけて、県が率先して役割を果たします。
・三重県の最低賃金を、ただちに時給1,000円以上にし、1,500円をめざします。その実現のために、中小企業、零細企業への補助制度を設け、公的機関での非正規雇用の正規化などの改善をすすめます。
・サービス残業の規制など、ブラック企業をなくすために力をつくします。
・若者定住をすすめるために、公共住宅の提供、家賃補助をすすめます。
・外国人労働者への差別待遇をやめさせ、労働環境の改善をすすめます。
【安心の子育てを支える】
・保育園待機児童ゼロへ、認可保育園の増設をすすめます。
・福祉医療の子ども医療費は中学卒業までの窓口無料化を実施します。
・国民健康保険の子どもの均等割を廃止します。
・保育園職員の待遇改善を行います。
・保育園・幼稚園の完全無料化へ、年齢の拡充、給食費等の無料化をめざします。
【子どもの貧困なくし健やかな成長を守る】
・子どもの貧困をなくすため、子ども食堂、学習支援に補助制度を設けます。
・小中学校の30人学級を完全実施します。25人下限設定をなくします。
・教職員を増やし、子どもと向き合える環境を整えます。
・中学校給食の実施、学校給食費の無償化、エアコンの整備をすすめます。
・学校は地域の文化、防災の拠点です。安易な統廃合は中止し、老朽校舎の改築・改修をすすめます。
・子どもへの虐待を防止するために、対策と体制を強化します。
・学童保育指導員の待遇改善を行います。
・一人親家庭への生活応援に所得保障を実施します。
・児童虐待防止へ、職員の体制を充実させます。
【差別なく、誰もがいきいきと暮らせる社会を】
・女性差別をなくし、セクハラ・パワハラやDV、虐待などあらゆる暴力の根絶に力を注ぎます。
・24時間、土・日も対応できる相談所やシェルターの充実をはかります。
・LGBTなどの方が暮らしやすい三重をめざし、パートナー制度の普及をすすめます。
・夫婦別姓制度の実現を政府に求めます。
3、 地域産業・暮らし守って、地方経済を元気にします
・中小企業むけの予算を抜本的に拡充し、地域産業を応援します。
・大型公共事業を見直し、地元中小企業、商工業者向けの生活密着型公共事業に切りかえます。
・簡素な手続きで実施できる住宅リフォームへの補助制度を創設します。
・下請け企業、労働者が安心できる公契約条例を制定します。
・水道行政を抜本的に見直し、高すぎる県の水道料金を引き下げ、地元企業・県民の負担を軽減します。水道事業の公設・公営を守ります。
・地域住民・企業主体での再生可能エネルギーの適切な普及で雇用の場を増やし、循環型地域経済の活性化をめざします。
・三重県の特徴である、緑の活用と林業の発展、農業と漁業の安定のために研究開発機関を、整備活用します
・農業を基幹産業として位置づけ、所得補償制度を創設し後継者育成を応援します。
・県独自の種子条例を制定し、食の安全を守ります。県内農業を、TPP11・日欧EPAによる悪影響から守り、日米FTAからの撤退を政府に求めます。
・県内地元の漁業権を守るため県独自の条例を制定します。
・消防職員を増やし、離島をつなぐ救急艇に補助をします。
4、 高齢者も障がい者も、誰もが安心して暮らし続けられる地域づくりをすすめます
【医療・介護・福祉を充実します】
・高すぎる国民健康保険の保険料を1万円引き下げます。
・国民健康保険への国庫負担の増額を要請し、均等割・平等割廃止を政府に求めます。
・福祉医療費制度で障がい者・一人親家庭の窓口無料化を実施します。
・後期高齢者医療保険の保険料を引き下げ、医療費の本人2割負担に反対します。
・介護保険料を引き下げ、特別養護老人ホームの増設で待機者ゼロをめざします。
・地域包括ケア充実へ在宅医療に力を注ぎます。
・介護職員の抜本的な処遇改善を政府に求め、県独自の支援を実施します。
・公共部門での障がい者雇用を広げ、障がい者が地域で暮らせる施策を充実します。
・県民の医療需要を満たすため、県内医療機関の連携と活用を推進し、三重県独自の基準による病床数と医師の確保対策を行います。
・医師不足・看護師不足解消に力を注ぎ、全国並みの水準をめざします。
【安心のまちづくりに力をそそぎます】
・高齢者や障がい者をはじめ、誰もが社会参加し、くらしを支えるために「生活交通」を各自治体が完備するよう補助制度を設けます。
・安心のまちづくりへ地域集会場利用促進、福祉交流施設に補助制度を設けます。
・年金の引き下げ中止、「最低保障年金」の創設など高齢期に安心して暮らせる年金制度への見直しを政府に求めます。
・困ったときに安心して助けてと言える環境を整え、必要な人に行き届いた生活保障制度をめざします。生活保護基準の引き上げを政府に求めます。
・生活に困った方の生活保護申請権を守り、受付窓口に申請書を置きます。「生活保護のしおり」が法律の主旨に沿って人権に配慮したものとなるよう改善をすすめます。
5、災害に強い豊かな自然を守ります
・風水害、地震・津波災害に備え、河川・海岸の堤防などの整備新設、洪水常襲地の解決、津波避難施設の設置を急ぎ、住民の命を守ります。
・災害による住宅再建の助成金の対象を半壊まで広げ、金額を500万円に増やします。
・地震などによるコンビナート災害の被害想定を詳しく実施し、それにもとづいて、点検を行い企業に対策を求めます。
・条例を制定し、地元合意のない環境破壊の建設残土の受け入れを中止します。
・南海トラフの巨大地震の真上にある浜岡原発の再稼働に反対し、中部電力に廃炉を求めます。福井県内の原発群など、政府の原発推進政策・再稼働の中止を政府に求めます。
・高レベル放射性廃棄物の受け入れを拒否し、芦浜の旧原発予定地を買い取ります。
・大規模な環境破壊の風力発電、太陽光発電建設を規制し、地元合意のない開発は認めません。 ・災害時の対応に万全を期すために、行き過ぎた公務員削減をやめ、消防・防災の職員を増やします。
(4)いのち・暮らし守り、ただちに取り組む5つの重点政策
私たちは、これらの基本政策をすすめながら、とりわけ緊急に取り組む政策として、次の5つの重点政策をただちにすすめます。
深刻な格差と貧困、県民生活の不安が広がるなかで、若者も子育て世代も、高齢者も、誰もが安心して暮らせるために、どの課題も待ったなしの課題です。三重県を、県民にやさしい県政に切りかえ、ただちに取り組みます。
その1 福祉医療費の窓口無料化は、子どもの対象を所得制限なく小学生6年時まで広げ、障がい者・一人親の医療費も窓口無料化を実施します。高すぎる国保料を1万円引き下げます。
その2 三重県の最低賃金を、ただちに時給1,000円以上にし、1,500円をめざします。その実現のために、中小企業、零細企業への補助制度を設けます。ブラック企業をなくすために力をつくします。
その3 子どもや障がい者、お年寄りなど誰もが安心して乗れる「生活交通」を各自治体に完備するよう補助制度を設けます。
その4 若者、子育て支援に全力で取り組みます。大学生への県独自の給付型奨学金の創設。保育園の待機児童ゼロへ認可保育園の増設。学校給食の拡充と無償化をすすめます。
その5 地震・津波災害、風水害対策を抜本的に充実し、住宅再建の助成金の適用範囲を広げ、金額を500万円に増額します。